排尿痛·尿のにごり

瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)

効能·効果

体力が中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがあるものの諸症→排尿痛、残尿感、尿のにごり、こしけ(おりもの)、頻尿

排尿痛·尿のにごりを引き起こす膀胱炎の漢方相談

膀胱炎は比較的多い漢方相談の一つです。

繰り返してしまう方も多く、膀胱炎になる度に抗生物質を服用し、1ヶ月に何回もという人もいます。

漢方において、膀胱炎は、バリア機能の不足など、体の消耗によって起こると考えられています。

膀胱炎とは?

膀胱炎とは、膀胱の粘膜に炎症が起こり、尿をためたり、排尿するといった膀胱の働きに支障が出てしまう病気です。

膀胱炎のほとんどは大腸菌をはじめとした腸内感染で炎症が起こりますが、無菌性の膀胱炎(間質性膀胱炎)もあり、こちらは今のところはっきりした原因が分かっていません。

膀胱炎の症状は、菌の有無に関わらず

  • 排尿時の下腹部痛、ヒリヒリしみる感じ
  • 何度もトイレに行きたくなる(頻尿)
  • 残尿感
  • 血尿
  • 尿が白く濁る

などの症状が現れます。

膀胱炎を漢方で考えると

  • 膀胱に湿や熱が停滞した「膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)の膀胱炎

膀胱炎でまず疑う事が、湿と熱による炎症があるかです。「湿熱」は、体にとって悪いもの(老廃物)で、一度たまると除去しにくいものです。

膀胱に湿熱が停滞すると、頻尿、排尿時の灼熱感(ひりひりした感じ)、排尿痛、血尿、尿の色が濃い(黄色〜酷い時は茶色)、尿の濁りなどの炎症症状が現れやすくなります。急性の症状によくみられます。

漢方薬では、瀉火利湿顆粒など湿邪や熱邪を取り除き、余分な水を排泄させるものを用います

  • 体が消耗し免疫が不足した「腎虚虚損(じんきょきょそん)の膀胱炎

過労や冷え、出産や慢性的な病気、加齢などで腎気(せいめいりょく)が消耗すると膀胱の機能が低下しやすくなります。腎気が不足すると、頻尿の他に、冷えや腰痛、疲れやすい、むくみなどの症状が現れやすくなります。

漢方薬では、参馬補腎丸など腎気を高め、体を温めるものなどを用います。

  • 体表のバリア機能が不足した「衛気虚(衛気虚)」の膀胱炎

普段体は「衛気(えき)」という気がウィルスや細菌などから守っていますが、この気が不足すると外邪の侵入を受けやすく成ります。膀胱炎になりやすいなどの症状はこれにあてはまる事が多いです。

衛気が不足すると、風邪をひきやすい、疲れやすい、皮膚が弱い、汗をかきやすい、アレルギー体質であるなどの症状か現れやすく成ります。

漢方薬では、衛益顆粒など衛気を高めるよいな漢方を用います。

お客様の体質、症状により使用する漢方薬、組み合わせる漢方薬が変わります。

 

排尿痛·尿のにごり
トップへ戻る